海南市事前復興計画の作成方法
東日本大震災等の大規模災害における復興の知見や教訓、関係法令や制度、事業を学ぶとともに、本市の課題を整理し、南海トラフ地震の被災前から復旧・復興に向けた進め方や体制等を検討することで、被災直後の混乱と時間的制約の中、速やかに復興できるよう、事前復興計画の作成に取り組みました。
復旧・復興研修
実施日>令和2年11月21日
<会 場>海南市役所 第一委員会室
<方 式>ご講演
<講 師>京都大学防災研究所 牧紀男 教授
<対 象>災害対策本部員、市職員
<テーマ>事前復興の取り組みの重要性 ~東日本大震災の教訓~
<内 容>広域大規模災害における復旧・復興期の課題や教訓をもとに、事前復興計画策定の必要性と意義を学ぶ
南海トラフ地震に備えた「事前復興計画」にかかる研修会
○第1回 南海トラフ地震に備えた「事前復興計画」にかかる研修会
<実施日>令和2年10月19日
<会 場>海南市役所 会議室3A
<講 師>京都大学防災研究所 牧紀男 教授
<方 式>図上演習(ワークショップ形式)
<対 象>市職員、海南警察署
<内 容>被災後から1年間の復旧・復興における各組織の役割や手順、内容等の確認
○第2回 南海トラフ地震に備えた「事前復興計画」にかかる研修会
<実施日>令和3年7月19日
<場 所>海南市役所 会議室3A
<講 師>京都大学防災研究所 牧紀男教授
<方 式>図上演習(ワークショップ形式)
<対 象>市職員、海南警察署、海南保健所
<内 容>
・被災後から1年間の復旧・復興における各組織の役割、手順、内容等の確認
・課題や確認事項の共有
復興検討ワーキング(勉強会)
○第1回復興検討ワーキング
<実施日>令和3年11月19日
<場 所>海南市役所 会議室3A
<講 師>西宮市役所事業系廃棄物対策課長 畑文隆 氏
(平成23年6月~平成24年9月 宮城県南三陸町派遣)
<方 式>ご講演、図上演習(ワークショップ形式)
<対 象>市職員、県職員(防災企画課・都市政策課・建築住宅課・海草振興局総務県民課)
<内 容>
・ご講演(復興とまちづくり 海南市事前復興計画への心構え)
・復興パターンのイメージ図の検討
○第2回復興検討ワーキング
<実施日>令和3年12月16日
<場 所>海南市役所 会議室3A
<方 式>図上演習(ワークショップ形式)
<対 象>市職員、県職員(防災企画課・都市政策課・海草振興局総務県民課)
<内 容>復興パターンのイメージ図の検討
○第3回復興検討ワーキング
<実施日>令和4年5月26日
<場 所>海南市役所 会議室3A
<講 師>西宮市役所事業系廃棄物対策課長 畑文隆 氏
(平成23年6月~平成24年9月 宮城県南三陸町派遣)
<方 式>ご講演、図上演習(ワークショップ形式)
<対 象>市職員、県職員(防災企画課・都市政策課・建築住宅課・海草振興局総務県民課)
<内 容>
・ご講演(宮城県南三陸町の事例から)
・復興パターンのイメージ図の検討
全体研修会
<実施日>令和4年6月24日
<場 所>海南市役所 会議室3A
<対 象>市職員
<内 容>
・東日本大震災からの復興まちづくり 事例紹介
・海南市事前復興計画(素案)について
・海南市事前復興計画 テーマ別研修会について
・海南市事前復興まちづくり訓練について
テーマ別研修会(7テーマ)
○海南市事前復興計画 テーマ別研修会【災害廃棄物】
<実施日>令和4年7月20日 午後1時30分から午後5時
<場 所>海南市役所 会議室3B
<講 師>環境省近畿環境事務所 資源循環課 課長補佐 林篤嗣 氏
環境省近畿環境事務所 資源循環課 災害廃棄物専門員 若林完明 氏
仙台市 環境局廃棄物事業部 廃棄物企画課 総括主任 菅澤拓哉 氏
<方 式>ご講話、復興時行動マニュアルの精査(ワークショップ形式)
<対 象>市職員、県職員(海南保健所)、紀の海広域施設組合職員、海南海草環境衛生施設組合職員
<内 容>
○ご講話
・大規模災害時における災害廃棄物対応について
・東日本大震災における災害廃棄物処理 ~仙台市のがれき処理~
○復興時行動マニュアルの精査
・災害廃棄物の処理について
・し尿処理について
研修会では、災害廃棄物も一般廃棄物と同様に、住民の皆さまに分類してもらうことで、費用も期間も短縮でき、早期の復興まちづくりにつながるため、事前の周知が重要であることや、被災自動車の集積場の確保や資源ごみの活用についての意見等について、講師を交え意見交換を行いました。
○海南市事前復興計画 テーマ別研修会【学校再開・心のケア】
<実施日>令和4年7月21日 午後1時30分から午後5時
<場 所>下津防災コミュニティセンター 第4研修室
<講 師>兵庫県震災・学校支援チーム(EARTH)
芦屋市立潮見小学校 主幹教諭 山下大樹 氏
兵庫県立こやの里特別支援学校 教諭 堀芳美 氏
<方 式>ご講話、復興時行動マニュアルの精査(ワークショップ形式)
<対 象>市教育委員会職員、県教育委員会職員
<内 容>
○ご講話
・早期学校再開に向けて ~過去の災害からの学び~
・災害による心身の変化と学校対応
○復興時行動マニュアルの精査
・学校の再開について
・メンタルヘルスケアの充実について
研修会では、授業ができる体制が確保できていなくても、児童が安心できる場として早期に学校を再開する必要があることや、再開に当たっては余震後も含め通学路の確認が必要であり、併せて給食の再開への対応、児童や教職員だけでなく保護者への心のケアも必要であるとの意見等について、講師を交え意見交換を行いました。
○海南市事前復興計画 テーマ別研修会【被災者支援、医療・保健・福祉】
<実施日>令和4年7月22日 午後1時30分から午後4時30分
<場 所>海南市役所 会議室3A
<講 師>石川県 輪島市 福祉課 長寿支援室長 倉本 啓之 氏
<方 式>ご講話、復興時行動マニュアルの精査(ワークショップ形式)
<対 象>市職員、海南市社会福祉協議会職員
<内 容>
○ご講話
・被災者支援、医療・保健・福祉
○復興時行動マニュアルの精査
・すまいと暮らしの再建(被災者生活実態調査)について
・入居者募集・選定と入居後のサポート(入居者の生活支援)について
・医療・保健対策について
研修会では、被災者支援については、日常業務に携わる中で災害時を想定した支援を考えることの重要性や応急仮設住宅の入居者名簿の一元管理による重層的な支援について、講師を交え意見交換を行いました。
※当初、海南保健所職員も参加する予定でしたが、新型コロナウイルス感染症対応業務のため、欠席となりました。
○海南市事前復興計画 テーマ別研修会【復興計画の策定】
<実施日>令和4年7月25日 午前9時30分から正午
<場 所>海南市役所 会議室3A
<講 師>兵庫県立大学大学院 准教授 澤田 雅浩 氏
岩手県大船渡市 協働まちづくり部長 新沼 徹 氏
<オブザーバー>京都大学防災研究所 教授 牧 紀男 氏
岩手県大船渡市 佐藤 悦郎 氏(元商工観光部長、総務部長)
兵庫県西宮市 事業系廃棄物対策課長 畑 文隆 氏
<方 式>ご講話、復興時行動マニュアルの精査(ワークショップ形式)
<対 象>市職員、県職員
<内 容>
○ご講話
・復興計画の策定
・講師(澤田氏・新沼氏)による対談
○復興時行動マニュアルの精査
・復興方針の検討について
・復興計画の作成について
・復興財源の確保について
・広報について
研修会では、大規模災害からの復興では、住民が自ら復興に携わった分だけ、住民の復興感が得られることや、人口減少等も見据え、オーバースペックな整備に陥らないよう、柔軟な復興計画の変更も必要などの意見について、講師を交え意見交換を行いました。
○海南市事前復興計画 テーマ別研修会【基盤整備】【住宅再建】【産業・経済、農林漁業】
<実施日>令和4年7月25日 午後1時30分から午後5時
<場 所>海南市役所 会議室3A
<講 師>岩手県大船渡市 佐藤 悦郎 氏(元商工観光部長、総務部長)
兵庫県西宮市 事業系廃棄物対策課長 畑 文隆 氏
<オブザーバー>京都大学防災研究所 教授 牧 紀男 氏
兵庫県立大学大学院 准教授 澤田 雅浩 氏
岩手県大船渡市 協働まちづくり部長 新沼 徹 氏
<方 式>ご講話、復興時行動マニュアルの精査(ワークショップ形式)
<対 象>市職員、県職員
<内 容>
○ご講話
・基盤整備・住宅再建・産業経済、農林漁業(大船渡市の事例)
・基盤整備・住宅再建(南三陸町の事例)
○復興時行動マニュアルの精査
・基盤未整備地域の整備について【基盤整備】
・災害危険区域の設定について【基盤整備】
・宅地・公共施設の移転・嵩上げについて【基盤整備】
・住宅供給に係る基本計画の作成について【住宅再建】
・公営住宅の供給について【住宅再建】
・事業の場の確保について【産業・経済、農林漁業】
・農林漁業基盤等の再建について【産業・経済、農林漁業】
【基盤整備】のワークショップでは、南海トラフ地震による被害が広範囲に及ぶことが想定されることから、土地利用や住宅問題などは、県を中心に近隣市町や関係機関と広域的に考えることの重要性や、地域住民の思いを大切に事業を進めることなどについて、講師を交え意見交換を行いました。
【住宅再建】のワークショップでは、みなし仮設住宅の有効活用や、仮設住宅整備にあたっての職人や建築事業者の確保、復興住宅の意向調査などについて、講師を交え意見交換を行いました。
【産業・経済、農林漁業】のワークショップでは、被災後の商店街等の賑わい創出のため、復旧する商店街と住宅地の物理的な距離が離れすぎないよう、まちづくりの担当部署との情報共有が必要であることや、個人事業主と平時から繋がりが密である商工会議所や農協と連携できるような体制を整えておくことの重要性について、講師を交え意見交換を行いました。
事前復興まちづくり訓練
<実施日>令和4年10月8日 午後1時00分から午後5時頃
<場 所>海南市役所 会議室3A・B
<訓練の概要>
訓練では、南海トラフ巨大地震を想定し、地域の将来を担う地元の高校生や大学生等と市職員が、現在検討中の「事前復興計画(素案)」や、東日本大震災の復興経験者からのメッセージをもとに、被災状況下で策定する災害復興計画の「復興時に目指すべきまちの姿」などをワークショップ形式で検討しました。
次世代を担うべき世代が、幅広い視点で海南市の未来について語り合い、被災後の「より良い復興(Build Back Better)」をみんなで考えました。
<スケジュール>
1.講話
「東日本大震災の被災地からの伝言~行政の立場で復興に関わった体験より~」
元岩手県大船渡市 副市長 角田 陽介 氏(筑波大学客員教授)
2.ワークショップ
・海南市の「地域資源」及び「課題」等の抽出
・復興後のイメージ図の作成
・復興目標となる海南市の姿(復興スローガン)の決定
3.発表
4.学識経験者等からの講評
<参加対象者>
・海南市職員(30代~40代) 33名
・県立海南高等学校生等 8名
・海南市在住・出身の大学生 10名
・市外出身大学院生、大学校生 5名
<訓 練 想 定>
南海トラフ巨大地震発生から1カ月後
<学識経験者>
京都大学防災研究所 教授 牧 紀男 氏(海南市日方出身)
<後 援>
和歌山大学、和歌山信愛大学、東京医療保健大学
【講評】
・昔からのまち並みも大切にする必要がある。
・企業誘致だけではなく、起業できる若者の人材育成も有効
・現在の課題は平時から共有しておく
・南海トラフ地震からの復興は、和歌山市や有田市など沿岸自治体が一斉に行うことから、海南市の「宝物」を皆で共有し、海南市の特色をアピールする必要がある。
海南市防災会議(講演)
○令和3年度海南市防災会議(録画方式)
<実施日>令和4年2月3日
<講 師>京都大学防災研究所 牧紀男 教授
<対 象>海南市防災会議委員
<テーマ>事前復興の取り組みの重要性 ~東日本大震災の教訓~
○令和4年度海南市防災会議
<実施日>令和5年2月15日
<講 師>京都大学防災研究所 牧紀男 教授
<対 象>海南市防災会議委員
<テーマ>南海トラフ地震に備えた事前復興について
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更新日:2023年02月27日