土地に対する課税

更新日:2021年03月01日

土地に対する課税のしくみ

土地に対する固定資産税は、総務大臣が定めた固定資産評価基準により決定した価格(評価額)をもとに課税標準額が算定され、税率を乗じて税額が計算されます。 

価格(評価額)の算定

土地の価格(評価額)は、地目別に定められた評価方法によって1平方メートルあたりの価格を決定し、その土地の地積(面積)をかけて求めます。

 価格(評価額)=1平方メートル当たりの価格×地積

ア 地目

地目とは土地の使用状況をいうもので、宅地、田・畑(あわせて農地という)、山林、池沼、原野および雑種地などがあります。固定資産の評価上の地目は、土地登記簿上の地目にかかわりなく、その年の1月1日(賦課期日)の状況で認定します。

イ 地積

地積(土地の面積)は、原則として土地登記簿に登記されている地積によります。

土地の評価方法について

土地の価格(評価額)は、固定資産評価基準に基づき売買実例価額をもとに算定した正常売買価格を基礎として求めることになりますが、具体的には、宅地の評価については、地価公示価格、都道府県地価調査価格および鑑定評価価格を活用し、これらの価格の7割を目途として評価することになります。
なお、居住用の家屋の敷地として使用されている宅地(住宅用地)については、軽減措置が適用され税負担が軽減されます。
(軽減措置の詳細については「住宅用地に対する軽減措置」をご覧ください。)

「市街地宅地評価法」と「その他の宅地評価法」

市街地宅地評価法は、市街地的な形態を形成している地域が対象
その他の宅地評価法は、市街地的な形態を形成していない地域が対象

市街地宅地評価法 

市街地宅地評価法による評価の手順は、次のとおりです。

(1)用途地区を区分する。  

宅地の利用状況により商業地区、住宅地区、工業地区等に区分

(2)状況類似地域の区分と標準宅地を選定する。  

各用途地区を街路の状況、公共施設等の接近状況などの違いにより地域を区分し、地域の中で主要な街路に沿接する宅地のうち標準的なものを選定

(3)路線価を付設する。   

地価公示価格、都道府県地価調査価格および鑑定評価価格により標準宅地の価格を求め、この価格の7割を標準宅地がある主要な街路の路線価として付設
次に、この主要な路線価から比準して同じ状況類似地域内の他の街路に路線価を付設

(4)各筆の土地を評価する。

同じ街路に接するそれぞれの土地について、路線価を基に各土地の形状、立地条件等を考慮した「画地計算法」により評価 

その他の宅地評価法

その他の宅地評価法による評価の手順は、次のとおりです。

(1)状況類似地区を区分する。

宅地の沿接する道路、公共施設の接近状況など宅地の利用上の状況がおおむね類似している地区ごとに区分

(2)標準宅地を選定する。

状況類似地区ごとに道路に沿接する宅地のうち、奥行、間口、形状等からみて標準的な宅地を選定

(3)標準宅地を評価する。

標準宅地について、鑑定評価価格を求め、この価格の7割をめどに評価

(4)各筆の土地を評価する。

標準土地の単位地積当たりの評点数をもとに、各筆の土地の状況に応じた補正をして評価

住宅用地に対する軽減措置

住宅用地とは、居住を目的とした専用住宅(アパート、マンションも含む)や併用住宅(店舗付住宅など)が建っている土地をいい、課税標準の軽減措置が設けられています。

「小規模住宅用地」と「その他の住宅用地」

住宅用地は、その面積の広さによって、「小規模住宅用地」と「その他の住宅用地」に分けて、それぞれの特例率が定められています。

小規模住宅用地 

200平方メートル以下の住宅用地(200平方メートルを超える場合は住宅1戸あたり200平方メートルまでの部分)をいいます。
評価額の6分の1を課税標準額の上限とします。

その他の住宅用地

小規模住宅用地以外の住宅用地で、たとえば、300平方メートルの場合200平方メートルが小規模住宅用地で、残りの100平方メートルがその他の住宅用地になります。
評価額の3分の1を課税標準額の上限とします。

住宅用地の範囲

住宅の状況により特例対象となる範囲がかわります。

専用住宅の場合 

専ら人の居住の用に供する家屋の敷地については、家屋の床面積の10倍までの敷地面積を限度として敷地全部が軽減措置の対象になります。

併用住宅の場合

建物の一部を居住の用に供している家屋の敷地については、家屋の床面積の10倍までの敷地面積を限度として、居住部分の割合に応じて、一定の率を乗じた面積分が軽減措置の対象になります

土地に係る負担調整措置について

固定資産税について、平成18年度の地方税法の改正に伴い、宅地等の税額の求め方が変更されています。

宅地等の税額については、土地の価格(評価額)に対する税負担にバラツキが生じており、税負担の均衡化を図るための負担調整措置が平成6年度から行われてきました。
平成18年度の制度改正により、土地の価格(評価額)に比べて税負担が低い土地については、従来一定の調整率を乗じていたものを一律に価格(評価額)の5%分を、前年度の課税標準額(税額を算出する基になる額)に加える方式に変更されました。このことにより、税負担のバラツキが早期に解消されると思われます。

固定資産税額の求め方

課税標準額×税率(100分の1.4)=税額

宅地等の課税標準額の求め方

負担水準(個々の宅地の課税標準額が評価額に対してどの程度まで達しているかを示すもの)の割合により、今年度の課税標準額を次のとおり算出します。

商業地等

商業地等の負担水準と今年度の課税標準額
負担水準 今年度の課税標準額
70%を超える場合 今年度の価格×70%
60%~70%以下の場合 前年度の課税標準額と同額(税負担据置き)
60%未満の場合 前年度の課税標準額+今年度の価格(評価額)×5%

ただし,60%未満の場合に,「前年度の課税標準額+今年度の価格(評価額)×5%」を計算した額が,価格の60%を上回るときには60%相当額とし,価格の20%を下回るときには20%相当額とします。

注釈:負担水準=前年度課税標準額/新評価額×住宅用地特例率(6分の1または3分の1)

住宅用地

住宅用地の負担水準と今年度の課税標準額
負担水準 今年度の課税標準額
100%以上の場合 今年度の価格(評価額)×住宅用地特例率(6分の1または3分の1)
100%未満の場合

前年度課税標準額+(今年度の価格×住宅用地特例率)×5%

ただし、この額が今年度の価格に住宅用地特例率を乗じた額を上回る場合には、今年度の価格に住宅用地特例率を乗じた額が課税標準額となり、今年度の価格に住宅用地特例率を乗じた額の20%を下回る場合には20%に相当する額となります。

注釈:負担水準=前年度課税標準額/新評価額×住宅用地特例率(6分の1または3分の1)

注釈:平成24年度地方税法の改正により、税負担の調整措置のうち、これまで設けられていた小規模用住宅用地および一般住宅用地にかかる税負担の据置特例は、平成25年度までの経過措置が講じられたうえで、平成26年度から廃止されました。これに伴い、負担水準が100%未満の場合の税額については上昇することになります。

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