令和4年度地域防災活動支援事業（巽地区）防災訓練を実施しました

11月13日に、地域防災活動支援事業（巽地区）防災訓練を巽中学校で実施しました。
訓練では、「誰ひとり取り残さないインクルーシブな避難所運営」をテーマに、乳幼児等の子育て中の親子や、障害当事者も参加する中、段ボールパーティション(間仕切り)や段ボールベッド、ワンタッチパーティションを、高校生や地域の自治会・自主防災会、福祉事業所関係者、防災士や災害ボランティアの皆さんで実際に組み立てたほか、子供たちや高校生、民生委員・児童委員による被災した子どものケアのためのキッズスペースの設置や、高齢者体験キットや妊婦キット、車いすを高校生が装着した要配慮者体験等を実施しました。
また、福祉事業所の皆さんの協力による福祉避難所移送訓練や在宅避難者対応訓練も実施し、地域全体で協力し、地域の被災者を守る取り組みを実施しました。
その他、市が災害時応援協定を締結する企業や団体の皆さんの協力を得て、物資輸送訓練のほか、支援物資配布訓練、電源確保訓練、通信確保訓練を行いました。

訓練参加者等

【日   時】令和4年11月13日 10時15分～12時
【会   場】巽中学校体育館等（主会場）、和歌山県看護協会研修センター（災害ボランティアセンター）、集中備蓄倉庫
【福祉避難所】阪井カルフール・ド・ルポ総合ケアステーションラヴィ、和歌山県福祉事業団海草生活総合支援センターあかり
【主   催】海南市、社会福祉法人海南市社会福祉協議会
【後   援】国立大学法人和歌山大学
【参加者】209人
＜地域住民＞
巽地区自治会・自主防災会、巽地区民生委員・児童委員、消防団巽分団、巽公民館関係者、巽地区地域住民
＜支援者＞
市内在住防災士、災害ボランティア
＜学校＞
県立海南高等学校
＜企業・団体等＞
株式会社サンコー、公益社団法人和歌山県看護協会、トヨタカローラ和歌山株式会社、株式会社なかモーター自工、あいおいニッセイ同和損害保険株式会社、和歌山自動車株式会社、特定非営利活動法人ゆうゆうスポーツクラブ海南、特定非営利活動法人海南市水泳協会、海南市女性団体連絡協議会、大塚製薬株式会社、和歌山県福祉事業団海草生活総合支援センターあかり、医療法人同仁会、佐川急便株式会社、株式会社ドコモCS関西、和歌山県

訓練内容

インクルーシブな視点による避難所設置・運営訓練（パーティション・段ボールベッド・手すり・車いす用スロープ・ユニバーサルトイレ・キッズスペース・着替スペース・授乳スペースの設置・歩行器具の配置、ピクトグラムの設置、支援物資の配布、避難所運営会議の実施等）
支援物資輸送・配布訓練
電気自動車等からの電源確保訓練
移動通信車による通信確保訓練
災害ボランティア活動訓練
在宅避難者対応訓練
福祉避難所移送等訓練

避難所でのSDGsの取り組み

避難所で誰一人取り残さないことを基本理念とし、「SDGs（持続可能な開発目標）」の考え方と防災の取り組みを関連付けています。

【すべての人に健康と福祉を】
段ボールベッドの設置 3_すべての人に健康と福祉を

【ジェンダー平等を実現しよう】
女性専用スペースなど女性に配慮した避難所運営 5_ジェンダー平等を実現しよう

【安全な水とトイレを世界中に】
飲料水、トイレ袋の配布 6_安全な水とトイレを世界中に

【エネルギーをみんなにそしてクリーンに】
電気自動車、燃料自動車による電源確保 7_エネルギーをみんなにそしてクリーンに

【パートナーシップで目標を達成しよう】
地域住民と企業、団体、ボランティアと協働での避難所運営 17_パートナーシップで目標を達成しよう

講師による講評

講師

国立大学法人和歌山大学紀伊半島価値共創基幹 Kii-Plus 災害科学・レジリエンス共創センター
宮定章特任准教授

講評

今回実施された「インクルーシブな視点による避難所設置・運営訓練」では、地域の方や地元の高校生、乳幼児、福祉事業所関係者、ボランティアなど様々な方が連携や協働して活動する画期的な訓練であった。災害関連死を防ぐためには、要配慮者それぞれの方に必要な配慮を想像し、みんなが避難しやすい避難所環境を協力して作っていくことが重要であるので、今後も継続して取り組んでほしい。