小さい頃から漠然と「人の役に立ちたい、地元の役に立ちたい」という思いがあり、公務員を志望していましたが、大学卒業後は地元の銀行に就職しました。
大阪の支店に配属されて、企業の資金ニーズに応える仕事にやりがいを感じながらも、だんだんと、営利企業で自社の利益を追求しながらお客様に向き合う仕事より、地域課題に向き合い、解決するための仕組みを作る仕事がしたいと考えるようになりました。
海南市にあったわんぱく公園が幼少期の遊び場だったり、海南市内の商業施設へよく来たりしていたこともあって、「海南に育ててもらった」という意識が強く、念願だった公務員になるには海南市が良いと思ったんです。
入庁後は都市整備課で空き家対策を担当しました。
印象に残っているのは県外から和歌山県内への移住を考えている方に対して空き家バンクの物件を提案し実際に移住につながったことです。
海南市って紀北では珍しく海もあって山もあって自然を満喫できる街である一方大阪など都市部へのアクセスも良いんですよね。
その点は他にない良さだと思うので物件の魅力と合わせておすすめしました。
実際に移住につながりその方が移住をテーマにしたテレビ番組に出演して海南市の良いところを発信してくれているのを見たときはものすごく嬉しかったです。
そうやって移住者の方たちと関わる中で自分自身でも海南市の良いところを再発見できて今は自信をもって「海南市っていいところやで」って言えてますね。
今年から、企画財政課の財政班に配属になり、予算編成や執行管理、財源調整など、市の予算に関する仕事を担当していて、今は主に地方交付税の基礎数値を算出する仕事をしています。
財政の仕事は、市政の土台を作る仕事だと思っています。
予算という土台があるから、各課の事業が成立する。
それは唯一無二の機能であり、役割だと思っています。
外から褒められるような仕事じゃないし、一見すると地味でつまらないように見えると思いますが、人前に立つ仕事より、しっかりと裏方で支える仕事のほうが好きな私にとっては、とてもやりがいのある仕事です。
動かすお金も大きいので、実はダイナミックな仕事でもあるんですよ。
市役所での仕事は、異動すると転職をしたのと同じくらい業務内容が違うことが少なくないんです。
でもそれは逆に、公務員ならではの強みだと思っています。
異動の度に新しい発見があって、可能性がある。
チャレンジと可能性は、公務員の醍醐味なんじゃないでしょうか。
今担当している財政の仕事は、市役所全体の業務を把握できます。
班長なんて、全部署の事業内容と予算の細部まで頭に入っているんですよ。
お金の出入の仕組みを理解し、調整する能力は、今後どの部署に行ったとしても役に立つことだと思うので、まずはこの部署で財政に関する仕事を極めて、これからの仕事の幅を広げていきたいですね。